51.公園でのコリキを思い出すハチ
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  51.公園でのコリキを思い出すハチ
 
ハチは、公園での出来事を思い出していた。突然、吠えながらやって来たコリキ。逃げ遅れたハチはコリキが飛びかかって来た瞬間にが起こったのかを。怖すぎてあまり思い出せない。しかし、木に登り逃げ切ったことは事実だ。

「僕は木に登る事が出来たんだ…」

庭の木を見上げていると白玉が近づいてきた。

「公園のこと思いだしてるの?」

「うん…。」

「ハチも出来たのよ、木に登る事が。だから自信を持って!」

そして、キジコの方を向いて言った。

「あなたのおかげでハチは助かったのよ。勇気ある行動だわね。私は怖くて動けなかったもの。」

「キジコの勇気もすごいがハラハラしたよ!とにかくみんな無事でよかった。何時何が起こるかわからない、もう一度木に登る練習をしないといけないね。」

タマが子猫達に言った。横でシロちゃんもうなずいている。タエちゃんがリビングから縁側へやって来た。

「タマ、またコリキが逃げ出したらしいのよ。きちんと繋いでもらわないとっこまるわね。」

タマとシロちゃんの頭をなでた。

「猫達を追い掛け回してるって聞いたけど。外へ出かけてないわよね?」

猫達に話しかけた。公園での出来事を人間のタエちゃんは知らない。

「寒いからこっちへおで。」

猫達をあたたかいリビングへ連れて行った。ハチは思い出した。

「あの時コリキは何か言いたそうだった、ような気がする。」

コリキは単に僕達を脅かしていたのか…と。
                        
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